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PROJECT
03

Fukuoka City Apartment Project
福岡市共同住宅プロジェクト

福岡市博多区吉塚。JR博多駅の隣駅で、駅から5分の好立地。この場所に、ミナトマネジメント初の不動産投資物件が完成した。本プロジェクトは、株式会社NKトラスト(以下、NKトラスト)との共同事業として実現。高品質な建築物の建設と高い利回りの達成、適切なリーシングによって地元民泊業者による一括借り上げに結実した。同社代表・母袋智昭氏を迎え、ミナトマネジメント代表・倉本達人と不動産事業担当・加藤大が成功の理由に迫る。

※会社、役職等は当時のものです

BASIC INFORMATION

所在地 福岡県福岡市博多区
地積 218.73平方メートル
建物構造 鉄筋コンクリート造6階建
建物用途 共同住宅
パートナー企業 株式会社NKトラスト

MOVIE

SCENE 01それぞれのプロとして
三十年ぶりの再会

古くからアジアの玄関口として栄えてきた福岡市。観光地としても人気が高く、インバウンド需要も増加している。また、多数の国際会議場やコンサート会場などが集まっていることから、数万人規模の往来が同時に起こるケースもある。しかし一方で、その受け皿となる宿泊施設の不足が長年の課題になっていた。そこで同市は、2016年に旅館業法施行条例を改正して規制を緩和。これによって民泊事業が活発化し、業者の一括借り上げが増えている。そうした背景も、本案件が立ち上がるきっかけとなった。

母袋氏は「この流れを企業成長の好機と捉えていました。しかし現在は、投資不動産事業は金融機関からの融資が受けづらい時代。今後につながる打開策を模索しているタイミングで、倉本と再会しました」と振り返る。そもそも両人は、小中学校の同級生という間柄だった。しかし、母袋氏の転校で没交渉に。それから三十数年、同氏は不動産業の、倉本は金融業の道を歩んでいた。そんなある日、共通の仲間内で同窓会が開催され、二人は再会を果たした。2017年秋のことだった。そして翌年の初頭、母袋氏から本プロジェクトの打診があった。倉本はその時の心境をこう語る。「正直、不安はありました。なぜなら弊社には、不動産の仲介案件しか実績がなかったから。とはいえ金融と不動産は表裏一体という思いがあり、ファンドの組成には欠かせない要素と考えていたので、開発段階から協働できるパートナー企業をずっと探していました。そこで、土地勘がある場所だったこと、自己資金の範囲内だったこと、母袋の経験値が高いことを材料に投資を決意。彼にとっても、弊社の与信が役立つなら組む価値があるのではないかと考えました」。もちろん、旧友であるが故のメリット・デメリットも考慮したという。しかしそこはプロ同士。尊重し合える関係であれば問題ないと信じた。

SCENE 02経験に裏打ちされた
目利き力と調整力

本プロジェクトでは、土地の取得から建物の企画、ならびにリーシングから売却先のソーシングに至るまでの不動産開発をNKトラストが企画し、ミナトマネジメントはその開発資金の一部を拠出した。母袋氏は「土地の取得は難しい問題でした。数社が名乗りを上げていたので、交渉の場での即決が求められたからです。しかも昨今では、人手不足のためにゼネコンの手配すら懸念されるほか、工事費も高騰しています。もし民泊に利用するならば相応の見通しも必要に。事業計画も工事費も読めないなかで複合的な要因を判断し、決断しなければいけませんでした」と語る。

建設時の様子

これについて倉本は「不動産には目利き力が必要です。その点、母袋は長年にわたって即断即決の経験を積んできた人物。取得後のゼネコンの手配なども、これまでに築いてきた信頼関係があったからこそ円滑に進んだと思います」と分析する。加藤も安心してプロジェクトを見つめていた。「二人の関係は誰の目から見てもプロのビジネスマン同士、馴れ合いは一切ありませんでした。土地に関しても、市内のほぼ中心部に位置し、駅近の角地という好条件。不動産事業の担当者としても高く評価できるものだったので、十分なリターンを見込めると確信しました。その上で、ミナトマネジメントとしてどう資金を貸し出すか。しっかりと議論を重ねました」。最終的な取引条件を確定させたのが2018年の3月末。4月に払い込みが行われた。

SCENE 03価値を高めていくこと
地域に貢献すること

民泊の実現は、本案件における一つのキーポイントだった。母袋氏は「民泊業者との事業は初めての経験でした。我々は賃貸共同住宅をメインに手掛けていますが、宿泊所となれば法律が異なります。開発中にも民泊に関する法律が変更され、その対応に追われました。戸惑いはありましたが、工程会議で一つひとつを解決。確実な経験値になりました」と語る。その上で、近隣への説明に細心の注意を払ったという。建物が民泊に利用されること自体に、アレルギー反応が起きる場合もあるからだ。倉本も「不動産は文字通り動かないので、地域経済や住環境に反することをすれば地元の方が迷惑します。どれほど高品質な投資商品をつくったとしても、土地の方に受け入れられなければ意味がありません」と言い切る。

丁寧に説明会を重ねたのち、2018年6月に着工した。そして同年11月には、完成を待たずして投資家との契約が成立。地元民泊業者の一括借り上げにつながった。これについて母袋氏は「民泊の流れに乗れたことが理由の一つ。また、設計から工事までをゼネコンに一任してコストを抑え、投資家目線での利回りを高めたこともポイントです。最近の市場相場以上での利回りを実現することができて、投資家の方に喜んでいただけました」と笑顔を浮かべる。倉本は「投資家の方にとっては通常の賃貸で貸すよりも、民泊でオペレーションしてもらったほうが収入はアップします。そうはいっても今回の成功要因は、民泊業者のお眼鏡にかなう物件を作り上げたことに加え、適切なリーシングを展開した母袋の手腕です」と賞賛する。建物は2019年3月に完成し、4月に引き渡された。

LOOKING TO THE FUTURE
2号案件につながる成果
不動産事業の本格展開へ

NKトラストにとってもミナトマネジメントにとっても、本案件の成功は記念碑的な実績となった。母袋氏は「不動産オーナーに対する企画提案・開発管理といったサポート業務は数多く手掛けてきましたが、弊社が事業主として主導したのは今回が初めて。パートナーが同級生だったことも刺激になり、倉本が会社理念に掲げる『ホスピタリティ』の思いをもって細部まで作り込むことができました。その結果、関係各所に喜んでいただけるものになりました」と胸を張る。倉本も「不動産事業の本格展開を目指すなかで、一つの物件がゼロから開発されていく流れを経験できたこと、信頼できるパートナーを得られたことは大きな収穫です」と語る。その言葉を裏付けるかのように、早々に2号案件が始動した。今度はミナトマネジメントが初めから資金調達を行うという座組で、より深いパートナーシップとなっている。こうした成果に二人は「ビジネスマンとして、友人として飲んだお酒の味は格別だった」と声を揃えた。加藤は今後の展望について「福岡に限らずマーケットを拡大していきます。太陽光発電や船舶といった商品に加えて不動産も充実させることで、投資家の方々により満足いただけるように」と奮起する。ミナトマネジメントの不動産開発は、確かな一歩を踏み出した。

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