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COLUMN

コラム第36回 利回りについて ②インカムゲインとキャピタルゲイン

投資した資金の回収方法は大きく分けて2種類あります。

 

一つは投資した資産自身がその事業活動により資金を生み出すもの。
もう一つは投資した資産そのものの価値が上がったことで、それを売却することにより資金を生み出すもの。
前者を「インカムゲイン」、後者を「キャピタルゲイン」といいます。

 

不動産投資を例に挙げてみましょう。
賃貸アパートを取得すると、まず賃貸収入が得られます。
この月々入ってくる収入が「インカムゲイン」です。

この投資はアパートを売却あるいは解体して投資は終了するのですが、売却した場合に得られる収入が「キャピタルゲイン」です。

 

株式投資の場合は投資した株式の配当収入が「インカムゲイン」、株式を売却したときの収入が「キャピタルゲイン」になりますね。
太陽光発電事業では売電収入が「インカムゲイン」、発電設備を売却したときの収入が「キャピタルゲイン」です。
このインカムゲインとキャピタルゲインを足したのが「リターン」となり、利回りの計算を行う場合に要素の一つとなります。

 

投資においてはこのインカムゲインとキャピタルゲインのバランスを十分に考慮する必要があります。
収入源のほとんどがキャピタルゲインである場合は、投資期間中のインカムゲインはほとんどない、つまり期中の収入はなく最後に一括して資金回収する投資だということになります。
逆に太陽光発電事業の場合、売電が終了した場合は撤去するのみとなりますので、キャピタルゲインは発生しない、ということとなり、利回りの構成要素は全てインカムゲインだということになります。
その両者が例えば同じ利回り10%であったとしても、お金の動きは全く変わってくるということがわかると思います。

 

単純に利回りが高い・低いと判断するだけではなく、それがキャピタルゲインによるものなのかインカムゲインによるものなのかを見る必要があります。
そして投資回収シナリオのほとんどがキャピタルゲインによる場合はその実現可能性、すなわち将来の価値増加や売却可能性などをしっかり確認することが重要でしょう。

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