loading...

COLUMN

コラム第3回 匿名組合とは? ①「組合」とは

ファンドについて前回までお話をしました。私どもミナトマネジメントが主にファンドを組成する場合、「匿名組合」という投資スキーム(ファンドの組成形態)を採用することが多いです。
この「匿名組合」というもの、あまり聞き慣れない言葉ではないかと思います。今回は、匿名組合とは何か、投資家の方々のお立場で留意すべき事項などをできるだけわかりやすく説明したいと思います。

 

 

【匿名組合とは何か】

お客様とお話しする際に匿名組合の特徴をご説明するとき、私どもはよく
「カネは出すけどクチは出さない」
という表現を使っています。
匿名組合というのはその文字通り
「『匿名』性を持った『組合』」
です。

 

 

まず、「組合」について。

民法上の「組合」は、その元となる組合契約の定義を、
「各当事者が出資をして共同の事業を営むことを約することによって、その効力を生ずる」
と定めています(民法667条)。

株式会社などの一般的な法人と組合は何が違うかというと、

 

①法人の場合、対外的な権利義務は法人に帰属し、その株主は直接には権利を行使できず、義務を履行する責任も負いません。一方で組合の場合、権利は各組合員の共有となり、義務を履行する責任も各組合員に帰属します。

 

②そのため、法人が行った事業で獲得した利益(所得)に対する課税は法人がその負担を負いますが、組合が行った事業で獲得した利益(所得)に対する課税は組合ではなく各組合員が負担します。これを「構成員課税」といい、「パススルー(pass through)課税」とも言われます。

 

このような組合契約により設立されたものを「組合」と呼ぶのですが、この民法で定めた組合が各種法律などにより様々な形の組合に派生します。皆様の身の回りで言えばマンションの管理組合もその一つであり、映画の製作委員会なども組合形式のひとつと言えます。そして匿名組合も組合の一形態ではあるのですが、匿名組合は「組合」といいながら、実は上記のうち②は該当しますが①は該当しません。

 

それを次回ご説明したいと思います。

Recent Posts

コラム第72回 「節税」商品について ⑤「節税」不動産に対する規制と新しい動き

2023.07.04

コラム第71回 「節税」商品について ④不動産の節税効果

2023.06.20

コラム第70回 (寄り道)当社のマンション区分投資事例③

2023.06.06

ページ上部へ戻る