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コラム第16回 「ファンド」の種類 ②LPS(投資事業有限責任組合)

前回に続いてファンドの種類のお話を。
今回は、投資事業有限責任組合(LPS:Limited Partnership)に関してです。

LPSは「投資事業有限責任組合契約に関する法律(LPS法)」に基づくファンドです。LPSは日本におけるファンドの歴史と密接に関係しています。

 

もともとファンドは株式投資の世界で積極的に活用されていました。
一般的にも「投資=株式」というイメージが強いと思うので、その背景は理解しやすいかもしれません。

 

そして、LPS法が整備される以前は前回ご説明した民法に基づく任意組合でファンドを組成することが主流でした。
しかしながら、任意組合は無限責任組合員により構成されるため、組合員=ファンドに投資をする人たちは一律で無限責任を負う必要があります。
一般的なファンドの場合、一人または複数のファンド運用に関する知見を有する者、いわゆるプロのファンドマネージャーが存在し、そのファンドマネージャーの経験値や力量、投資先の事業や資産の内容を信頼して様々な投資家が投資を行います。そういった「お金を出す人」と「集めたお金を運用する人」が分かれるのが基本的なファンドの役割分担なのですが、任意組合においては投資家の間にそのような役割分担をすることができません。
また、特に未公開株のようなリスクのある(流動性の低い)株式への投資は有限責任でないと投資にくい、という性格も持っています。
このような課題を解決するために、1998年に成立・施行されたのがLPS法です。
LPSの主な特徴を以下に記します。

 

①LP(Limited Partner)とGP(General Partner)
ファンドの構成員は有限責任組合員(Limited Partner)と無限責任組合員(General Partner)に分かれます。
このうちLPがいわゆる投資家、GPがいわゆるファンドマネージャーの立ち位置を担います。
GPはLPとの間で契約した内容に従いファンド運営を行います。GPはファンドから報酬を受け取りますが、その報酬は(i)ファンド組成時のアップフロントフィー、(ii)管理報酬、(iii)成功報酬の三本立てとなっているケースが一般的です。

 


②投資対象は株式等の金融商品

LPS法上、組合が投資できるのは株式や金銭債権(貸付)などの金融商品であり、不動産や例えば弊社で取り扱っている太陽光発電事業などへの投資は(直接は)出来ません。
これはLPSが制度化された経緯が冒頭に記した通り株式投資をスタートとしていることに起因します。
株式投資をしやすくするための制度がLPSだ、というわけです。

 


③外部監査が必須

GPは毎事業年度の決算書類を備え置かなければなりませんが、その際に公認会計士・監査法人による監査報告書も添付することがLPS法上求められています。
そのためLPSはいわゆる「外部のプロによるチェック」を受けるファンドであるため透明性が高いといえますが、一方で監査コストを負担することが宿命づけられているとも言えます。

 


④組合として登記される

LPSは任意組合(NK)や匿名組合(TK)と異なり登記が義務付けられています。
そのため組合と関係のない一般の方でも、組合の名称や住所、GPの名称など組合の情報について謄本を通じて知ることができます。
登記される組合なので、例えばGPやLPの名義ではない組合名義の銀行口座を開設することが可能です。

 

上記の通り、外部監査や登記制度などの透明性がLPSの特徴であり、それが投資家にとっての利点として理解され、LPSが活用されています。
しかしファンドの性格や投資家の構成・意向によっては投資対象が金融商品であっても必ずしもLPSにこだわるべきではなく、NKやTK、その他のスキームも並行して検討していかなければなりません。
そういった検討作業には様々はファンドスキームの経験値が必要で、投資をするファンドの選択肢もこのようなファンド組成会社・運用管理会社の経験値を見ることがポイントになるといえます。
ミナトマネジメントでも、投資対象の内容や投資家の意向などを踏まえ、適切なファンドスキームの構築を行っています。

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