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コラム第17回 投資家の種類 ①プロ、アマとは

私ども金融商品取引業者がファンドの組成をする上で避けて通れないのが「プロ・アマ」に関する話です。

 

ファンドの募集行為(投資家に対してファンドの案内をして投資契約を締結させる行為)をするにあたり、その相手方の属性によって法令上手続の方法が異なります。

その投資家が投資活動に慣れていて、ファンドが投資しようとする案件や事業・投資対象資産のことをよくわかっており、また、自らが取得する有価証券(組合出資持分など)のことを経験上理解している場合、改めて詳しい説明をしなくても「別にわかってるから説明されなくても大丈夫」という話になりますよね。
金融商品取引法上、そういう方を「特定投資家」と呼び、業界で「プロ」と呼んでいます。
特定投資家に自動的にカテゴライズされるのは、例えば上場企業や私どものような金融商品取引業者、資本金5億円以上の会社などです。
こう言った方々は常に株式市場に触れていたり、また自分自身が有価証券を使った資金調達の当事者になったりする機会が多いので、「金融商品に慣れている」とみなされるということです。

 

さらに、特定投資家よりさらにプロ、「プロ中のプロ」といえる「適格機関投資家」というカテゴリーも存在します。
証券会社や銀行などの金融機関などがそれに該当します。
また、保有する有価証券が10億円以上の法人や個人も、届出をすることにより適格機関投資家となることができます。
たしかにそういった面々はプロ中のプロといえますよね。

 

このようなプロ扱いとなる方以外の方を、金融商品取引法上は「一般投資家」と呼び、業界では「アマ」と呼んでいます。
アマの方に対して募集行為を行う場合は、ファンドが投資する内容や締結する投資契約の条件、投資家が取得することになる有価証券の内容やそれらに関するリスクについて詳細に記載したものを交付しなければなりません。これを「契約締結前交付書面」といい、「目論見書」などとも呼ばれます。
そして制度上、アマである一般投資家が自ら申し出ることでプロ扱いをすることができ、また逆にプロである特定投資家が(制度上認められるカテゴリーの方の場合)希望すればアマ扱いになることができたりします。これを業界では「オプトイン」「オプトアウト」と言い、オプトインのことを「プロ成り」と呼んだりもします。
(その逆は「アマ成り」と呼ぶのかもしれませんが、実務上はプロ扱いの投資家がアマ扱いとなることを申し出ることはほとんどないので、あまりこのような言い回しは使いません)

 

オプトインによりアマ扱いの一般投資家は目論見書の交付を受けずに契約をすることになります。
すなわち、自らが締結する投資契約の内容や様々なリスクに関して金融商品取引業者からの(法令上の)説明は受けずに契約する、ということになりますので、一般投資家にとってオプトインはそれなりにリスクがある手続きだ、と言ってもいいかもしれません。

 

逆に金融商品取引業者の立場からいうと、オプトインすることにより一般投資家に対するリスク説明の事務負担が軽減されるという面があります。そのため、金融商品取引業者によっては積極的にオプトインを受け入れることもあるようです。
しかしながら投資家保護の観点からすれば、当然ながらオプトインは安易に認められるべきではなく、金融商品取引業者が一般投資家からのプロ成りの申し出を受けた場合はその可否について慎重に検討しなければなりません。

 

投資はリスクがつきもので、リスクのない投資はないと思って間違いありません。
ただ、そのリスクをどの程度経験上理解しているかによりプロ・アマの分類がなされ、また、金融商品取引業者はその分類に合わせた手続きが求められます。
投資を検討する際には自らがプロ・アマのいずれに該当するか、また金融商品取引業者が自らに対してどのような説明をするのかを見極める必要があるでしょう。

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