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COLUMN

コラム第52回 事業型ファンド① 「事業型ファンド」とは

一言で「ファンド」といっても様々なものがありますが、大きな括りで捉えるとそれは投資対象となる資産の種類により区分することができます。
例えばベンチャーキャピタルはベンチャー企業の株式を取得して、投資対象となった会社が上場するかM&Aにより買収等されるかのタイミングで、自らが保有する株式を売却して投資資金を回収します。
こういったファンドが投資の対象とするのは「株式」です。株式はもちろん、有価証券です。

 

他に例えばREITなどの不動産ファンドの場合における投資対象は「信託受益権」です。
実態としては不動産に対する投資なのですが、不動産の現物に対する投資ファンドは別の法律(不動産特定共同事業法)の範疇に入り、金融商品取引法(金商法)では不動産現物の取り扱いができないため、投資対象である不動産を信託し、信託受益権の形でファンドを組成します。
信託受益権も有価証券の一種です。

 

では、弊社が行なっている太陽光発電事業のファンドはどうでしょうか?
ファンドのバランスシート(貸借対照表)に載るのは太陽光発電設備などの有形固定資産であり、有価証券ではありません。
このようなファンドのことを金商法では「事業型ファンド」と位置付けています。
第二種金融商品取引業協会が定めた「事業型ファンドの私募の取扱い等に関する規則」に、事業型ファンドの定義が記載されています。
以下に転載します。

 

「(定義)
第2条 この規則において、次の各項に掲げる用語の定義は、当該各項に定めるところによる。
1 事業型ファンド
金融商品取引法(以下「金商法」という。)第2条第2項第5号又は第6号に掲げる権利のうち、出資対象事業が主として有価証券又はデリバティブ取引に係る権利に対する投資(金融商品取引法施行令第2条の9第1項第1号及び第2号に規定する出資を除く。)以外のものをいう。」

 

つまり、「投資対象が有価証券・デリバティブでないファンド」を事業型ファンドと定義づけているわけですね。
私どもミナトマネジメントが主に扱っているファンドは、この事業型ファンドです。
太陽光ファンドは「太陽光発電事業」が、船舶のファンドは「船舶のオペレーティングリース事業」が、それぞれ投資対象です。
そして、金商法上の取扱いにおいて事業型ファンドは、有価証券やデリバティブを対象としたファンドよりもリスクが高いとみなされ、様々な規制をかけられています。
次回はこの話をしたいと思います。

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