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COLUMN

コラム第61回 2023年度税制改正大綱について②

前回に引き続き、昨年末に発表された税制改正大綱についてのお話です。
今回注目するのは、いわゆる「租税回避行為」に対する様々な措置がとられたことについてです。
最近の税制改正大綱でも海外不動産における減価償却費や保険商品の扱いなどについてメスが入れられてきましたが、今回の税制改正大綱においてもいくつかの手当てがなされました。

 

・いわゆる「タワマン節税」に対する規制
前回のコラムでお話ししたように、タワーマンションなどの高額な不動産について、相続税評価額と実勢の市場価格の乖離を利用した節税取引が行われていましたが、今回は明確な基準が示されなかったものの、税制改正大綱には以下のような記載がされました。

 

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マンションについては、市場での売買価格と通達に基づく相続税評価額とが大きく乖離しているケースが見られる。現状を放置すれば、マンションの相続税評価額が個別に判断されることもあり、納税者の予見可能性を確保する必要もある。
このため、相続税におけるマンションの評価方法については、相続税法の時価主義の下、市場価格との乖離の実態を踏まえ、適正化を検討する。
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判断基準や評価方法についての具体的な計算式が明示されたわけではありませんが、今後見直しをするということで一定の牽制がなされたといえるでしょう。
この「タワマン節税」については別の機会でお話をしたいと思います。

 

・いわゆる「コインランドリー投資」などに対する規制
もともと「中小企業経営強化税制」という、一定の要件を満たす中小企業などが新たに設備を購入した年に取得額の全額を減価償却または税額控除できる制度があり、この制度を活用してコインランドリーの設備へ投資を行い、減価償却を通じた節税(課税の繰り延べ)を図る動きがありました。それが今回の税制改正大綱において、「機械装置の管理の大部分を外部に委託している場合」については対象外とする方針が示されました。
暗号資産マイニング業に係る資産も同じように対象外とされました。

 

これらの動きから見えてくるのは、企業や個人の過度な「節税」対策と、その「節税」効果を派手に宣伝し販売する業者に対する当局の厳しい態度です。
また、このような特定の法令・制度に従った「節税」対策というのはその法令や制度が一つ変わるだけで投資家にとっての価値やメリットが大きく損なわれるリスクをはらんでいるとも言えます。
私どもミナトマネジメントが取り扱う投資案件にもそのような「節税」効果があるものがありますが、あくまで当社は投資対象の「価値そのもの」を投資判断の基礎としており、また声高に「節税」を謳うような行為を極力避けるようにしています。
それは上記のような当局の対応と考え方を理解しているからこそのものであり、究極的には投資家保護を最優先しているためでもあります。
一方で投資家としては単なる目先の金銭的リターンのみではなく様々な観点で投資のメリット・デメリットを判断するのが普通です。
その判断基準の中に投資期間中の税効果が含まれるのも、自然なことです。
当社はしっかりそのような投資家の方々のニーズをすくい上げ、適切な投資案件の組成を今後も行っていきたいと考えています。

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